著者/編者 | オリオン・クラウタウ |
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出版社 | 法藏館 |
出版年 | 2021年 |
定価 | 5,800円+税 |
東京帝国大学印度哲学講座の開設に尽力し、その初代教授として日本の近代仏教学の礎を築いた村上専精(1851-1929)。その日本宗教史上における重要性は、つとに指摘されてきた。しかしその評価の一方で、東京大学や、村上が僧籍を置いた真宗大谷派とその宗門大学である大谷大学周辺において、彼は“語られなくなった仏教者"でもあった。本書では、「仏教」の教義上の「統一」のみならず、その「歴史」の構築および「修養」としての意義を見出すことにも情熱を注いだ村上の思想と行動や、その波乱に満ちた生涯について、これまで村上について考究してきた研究者らが一堂に会し、多様な観点から考察する。