東北大学が中心となって1996年からおこなってきた科学研究費基盤研究(A)の成果に基づき、中尊寺の美術―彫刻・絵画・工芸についての最新の知見を、この研究のメンバーが分担して執筆した著作。中尊寺の美術を、平安時代の文化史に正しく位置づけることを目指し、金色堂諸像の製作年代、中尊寺と摂関期・院政期の京都の寺院との関係などに新たな見方が提示されている。