東北大学理学部地球惑星物質科学科
3年生 フィールドセミナー I
2012年6月25日〜7月1日

北海道巡検 概要報告

[概要] [日程] [感想] [写真集] [文献] [2010年報告]

ウェブページ作成: 石渡 明・後藤章夫

参考ウェブサイト

[樽前火山] [有 珠火山] [火山誕生を見守り続けた郵便局長 三松三朗著(pdf)]
[洞爺湖有珠山ジオパーク] [
三松正夫記念館] [北海道大学有珠火山観測所] [大滝セミナーハウス(宿泊)]

[日高変成帯・神居古潭変成帯] [日高山脈博物館](ここは訪問 しませんでした)

[アポイ岳ジオパーク] [ア ポイ岳ファンクラブ] [アポイ岳調査研究支援センター(宿泊)]
[
アポイの鼓動 様似かんらん岩広場] [東邦オリビ ン工業株式会社]

[東北大学東北アジア研究 センター] [石渡ページ]  
[東北大学大学院 理学研究科地学専攻・理学部地球科学系] 

2012年07月17日 作成,2012年07月18日更新


2012年6月25日(月)〜7月1日(日) 東北大学理学部 地球惑星物質科学科
フィールドセミナーT 北海道巡検報告書 (石渡・後藤)

本年度の巡検の概要

 本年度は樽前火山(支笏カルデラ),有珠山・昭和新山・2000年噴火西山火口群(洞爺カルデ ラ)の2つの火山と,日高帯の変成岩と花崗岩,幌満かんらん岩体,そして神居古潭帯の高圧型結晶片岩と緑色岩の見学を目的として,教員名(石渡・後藤)が学部3年生25名と留学生3名(大学院2名,学部1名),大学院生2名(うち1人はTA)を引率し,フェリーと大学のバスを利用して,出発日・帰着日を含め7日間の旅行を行った. 今回は天気に恵まれ,全日快晴であった.事故やケガ・病気もなく,予定の見学地点を全て観察すること ができた.安全にバスを運転して下さった伊藤さん ・阿部さんに心から感謝する。そして,宿泊でお世話になった大滝セミナーハウスとアポイ岳調査研究支援センターの関係者の皆様,日高・幌満の巡検に同行してご案内いただいた様似町商工観光課のアポイ岳ジオパーク学芸員補 加藤聡美さん,偶然かんらん岩広場でお会いしてかんらん岩についてご説明いただいた新井田清信 先生,そして採石場での岩石標本採集を許可していただいた東邦オリビン工業株式会社の皆様に感謝する. また,三石地域の見学資料をご提供いただいた弘前大学の植田勇人博士に感謝する.(石渡 明・後藤章夫)

参加者 教員 石渡 明・後藤章夫(東北アジア研究センター)
         職員 伊藤嘉紀・阿部道彰(理学部)
         学生 3年生25人, 留学生 3人(大学院2名,学部1名),
         大学院生2名(うち1名はTA)(院生・留学生はいずれも石渡研究室所属)
 

1班(樽前担当)5人,2班(有珠担当)5人,3班(日高担当)5人,4班(幌満担当)5人,5班(三石担当)5人


目的   北海道の代表的な活火山の地形・地質・岩石と北海道中軸帯の変成岩・深成岩・ マントルかんらん岩の観察および調査法の習得

巡検地域地図 (NEXCO高速道路地図を背景として使用。縦線の間隔は85 km)


日程概要

6/25(月)【出発】 16:30地学棟前集合。夕・朝食調達、19:40仙台港出航。船内泊。勉強会。
6/26(火)【樽前火山】 10:30船上から樽前山観察、11:00苫小牧着、支笏カルデラ火砕物観察、
     支笏湖畔から火山地形観察、樽前山登山、溶岩ドーム遠望、
     17:20大滝セミナーハウス着、宿泊。勉強会。
6/27(水)【有珠火山】大滝セミナーハウス 9:00出発、北大火山観測所、昭和新山、三松記念館、
     ロープウェーで有珠外輪山(昼食)、三恵病院倒壊跡、西山火口群2000年噴火跡、
     有珠南麓の流山、17:40大滝セミナーハウス着、宿泊。勉強会。
6/28(木)【日高変成帯】 大滝セミナーハウス9:00出発、13:20日高幌別駅で加藤聡美さんと合流、
     国道236号線沿いの展望台で昼食、メナシュンベツ川沿いの日高変成岩、様似町かんらん
     岩広場(新井田清信先生説明)、夕・朝食調達、日高耶馬溪海岸の変成岩と花崗岩。
     19:00アポイ岳調査研究支援センター着、宿泊(入浴はアポイ山荘)。勉強会。
6/29(金)【幌満かんらん岩体】 アポイ岳調査研究支援センター9:00出発、幌満川沿いのジオサイト
     を巡検、東邦オリビン工業の採石場で標本採集、日高耶馬溪国道沿いの衝上断層露頭、
     様似町かんらん岩広場。18:00支援センター宿泊(入浴はアポイ山荘)。勉強会、打ち上げ会。
6/30(土)【神居古潭変成帯】アポイ岳調査研究支援センター 9:00出発、様似町役場前で町長に
     お礼、日高三石蓬莱山周辺の神居古潭変成岩と蛇紋岩、二俣川の空知層群緑色岩、
     新冠の泥火山見学。19:00苫小牧港発、船内泊。勉強会。
7/1 (日)【帰着】 10:00仙台港着、11:00地学棟前着。感想文提出。解散。


報告事項


1.26〜30日の巡検地は毎日快晴で温暖だったが、出発・帰着日の仙台は雨模様で寒かった。船は往路・復路とも多少揺れ、船酔いする者がいた。

2.26日の樽前登山は、歩行が遅い女子学生が数名いたが、彼女らを含め全員が火口縁まで登った。ただし、最近の火山活動の活発化により火口原内には入れなかった。

3.27日の有珠山見学は、当初はバスで林道を外輪山まで登る予定だったが、火山観測所の前川さんが「このバスでは無理」と判断したため、ロープウェーで登ることにした。また、朝の訪問時に三松さんが不在だったため、昭和新山も遠望のみだった。

4.大滝セミナーハウスは山の中にあるため、高速道路に出るのに1時間程度を要する。そのため、28日は移動にかなりの時間を要し、メナシュンベツ川の露頭に着いたのは2時過ぎだった。様似町役場での手続きの時間を利用して役場前のかんらん岩広場を観察したが、偶然この広場の創設者の新井田清信氏がサマースクールの指導で来られていて、説明して下さったのはよかった。耶馬溪海岸の露頭を見たのは日暮れ時だった。

5.29日の幌満川沿いの観察は、各ジオサイトの案内板が充実していてスムースだった。しかし、幌満川沿いにはトイレがないので、昼はアポイ岳ビジターセンターで食事をした。ジオパーク学芸員補の加藤聡美さんの計らいで東邦オリビン工業の採石場で標本採集をすることができた。また同社事務所前のかんらん岩標本(大きいシンプレクタイトを含む)を見ることができた。彼女は28・29日の巡検に同行した。

6.30日の三石蓬莱山は、翌7月1日に「蓬莱山まつり」が行われるため、川を跨いで2つの岩山の間に巨大な注連縄が張ってあり、緑簾石角閃岩の露頭の前はきれいに草が刈ってあって、観察には好都合だった。三石川上流の二股川沿いの林道は途中で通行止めになっていて、今回も予定の露頭に行くことはできず、前回と同様、三石川・二股川合流点近くの緑色岩の露頭を観察した。帰路、国道沿いの新冠の泥火山を見たが、牧場の中に牧草で覆われた小山があるだけで、近づくこともできなかった。

7.巡検中は毎日当日の観察結果のまとめと翌日の予習のためミーティングを行った。レポートは7月17日までに提出することとした。

8.大滝セミナーハウスは朝食・夕食つきだったが、アポイ岳調査研究支援センターでは町内の店で購入したものを食べた(一部の者は自炊)。

9.巡検中、事故、怪我、急病などはなかった。29日夜の打ち上げ会で酒を飲みすぎ、30日の巡検に支障があった者が若干名いたが、同日夕刻には快復し、全員無事に仙台に帰着した(個人的都合により帰路が苫小牧から別行動となった留学生1名を除く)。

10.伊藤さんのバス運転技術の高さ、献身的な仕事ぶりは有難かった。阿部さんもよく働いてくれた。お二人に感謝する。


学生の感想文抜粋(7月1日提出)


1.はじめは、行きの船で地獄を見て、その辛い体の中で無理矢理連れてこられたかのように、樽前山で洗礼を受け、こんな日々があと5日も続くのかと少し思ったりもしました。しかし、そんな僕も日を追うたびに露頭へ向かうことが楽しくなり、見つけたい岩石や鉱物が現場でなかなか見つけられないはがゆさ、また見つけられた時の喜びを覚えてしまいました。

2. 最初は嫌で嫌でしょうがなかったのですが、5日間はあっという間で、とても有意義な時間を過ごすことができたように思いました。印象としては、1日目の登山がとてもつらかったのが一番印象に残っています。普段あのように体を動かすことが皆無だったのでつらかったです。・・・また先生方の意外な一面が見れて楽しかったです。生徒同士もだいぶ仲良くなりました!

3. 全34名の大所帯だったとはいえ、いくつかのコースは時間的に無理があったのではないかと感じました。特に樽前火山は自分が火山を甘く見ていたとは言え、とても辛く感じました。

4, 直前に購入したトラッキングシューズが足に合わず、終始くつづれが痛かったです。靴はやはり大切だと身に染みました。月曜実習でも露頭をいくつも見てきましたが、北海道の露頭はどれも特徴的でおもしろいものが多かったです。シンプレクタイトを探した採石場での石渡先生の岩石を割る技術に感動しました。どこをどれだけたたいても割れなかった岩を先生が割られて、これはおもしろいなと思いました。

5. 一つ要望は、ガイドブックの完成版をもう少し早くまとめて皆が予習する時間があったら理解が深まりよかったのではと思います。それと最初のセミナーハウスで思ったことですが、特に今年のように人数の多いときは洗濯機についてのルールを設けた方がいいと思いました(深夜に回す人、ネットに入れず洗濯機に放置して持ち主が不明な洗い物など多発していました)。

6. 一週間みんなで泊りがけだったり、予習・復習をし合うようなのは、月曜実習とは違って、しっかり勉強できて良かったです。

7. この実習で授業(座学)とも月曜実習(予習はない)とも違った学習ができて、よい経験になった。天気もよかったし、密度の濃い実習になったと思う。・・・ガイドブックの作成日程を1週間早めたら、よりよかったと思う。

8. スケジュールは若干タイトでしたが、後半はだいたい予定通りで良かったと思います。もう少し露頭を記載する時間を長めにとってもらえるとありがたかったです。

9. 3日目がほぼ移動で終わったのは少しもったいない気がした。宿舎は、ああいうので良かったと思う。

10. 僕の中では、フィールドに出ることにより、鉱物や地質体がどのように存在しているかを確認し、イメージをはっきりさせるということに非常に役立つものとなりました。なので、1日の間に数ヶ所見て回るのでなく、1ヶ所に多くの時間を使い、自分達が満足するまで観察したり考える時間が欲しかったです。

11. ・・・思ったよりも岩石の違いは分かるものだということに気づいたことです。今までは誰が何と言おうと岩は岩だと思っていたのですが、今回の巡検では様々な種類の岩石を毎日見ることになったからだと思います。主観が入るのが大きらいな私にとっては大きな変化です。違いのわかる男になれたと思います。少し岩石に興味がわき、岩を見るといつの間にかじっくり観察するようになってしまいました。これは間違いなく今回の巡検のせいです。私をこんな風にさせてしまった先生方の責任は重大だと思っています。

12. 実習で印象に残ったことは4日目のかんらん岩を見て回ったことです。様々な種類のかんらん岩を見て、その特徴を感じることができてよかったと思います。また新鮮なかんらん岩を採掘できて貴重な体験になりました。かんらん岩体を見るために険しい道を行ったりしましたが、とても楽しく有意義でした。

13. I really grasped a good knowledge regarding mantle peridotite and metamorphic rocks (low-high grade) from this field excursion. Moreover, the rapid growth of Mt. Showa Shinzan within this short period impressed me. Thank you!

14. お酒の怖さを思い知りました。迷惑かけて本当に申し訳ありません。今後の戒訓にします。

(これらの他に、ほとんどの者が教員、職員、TAへの謝辞を書いている。)

 


★写真集

(前回2010年の報告と重複しない写真のみ掲載)[2010年巡検報告]

 

【2012年6月26日 樽前火山】

支笏カルデラ噴出物:降下火山灰層とそれを覆う火砕流堆積物。新千歳空港東方。(後藤撮影)

樽前火山の溶岩ドーム を支笏湖畔から望む。(石渡撮影)

樽前火山溶岩ドーム。2年前より噴気の量が多いように見える。(石渡撮影)


【2012 年6月27日 有珠火山】

有珠火山中央火口丘群のパノラマ写真(外輪山遊歩道より)。右から大有珠,オガリ山,小有珠。(後藤撮影)

昭和新山の前で集合写真。(伊藤撮影)

三恵病院倒壊跡。 有珠山1977年噴火の際の地殻変動で倒壊。(石渡撮影)

有珠山2000年噴火の噴石が洞爺湖保育園の壁にめり込んでいる。(中央の縦長の黒い物体)(石渡撮影)


【2012 年6月28日 日高メナシュンベツ川,日高耶馬渓】

大滝セミナーハウスを出発。

浦河町メナシュンベツ川上流の日高変成岩の露頭。(石渡撮影)

メナシュンベツ川の 日高帯泥質変成岩(白雲母・黒雲母片麻岩)。直交ニコル。画面横幅3 mm。(石渡薄片製作,撮影)

上と同じ視野。単ニコル。横幅3 mm。

メナシュンベツ川の日高帯塩基性変成岩(角閃岩)。直交ニコル。画面横幅3 mm。(石渡薄片製作,撮影)

上と同じ視野。単ニコル。画面横幅3 mm。結局,グラニュライトは採集できなかった。

泥質片岩に貫入する花崗岩脈(中央の白い帯)。日高耶馬渓,ジオサイトD4。(石渡撮影)

泥質片岩(左から上を経て右に分布する赤黒い岩石)と角閃岩(中央の広い範囲を占める緑色の部分)の褶曲(しゅうきょく)。日高耶馬渓ジオサイト#5)(石渡撮影)

日高耶馬渓の海岸から見る夕日。(石渡撮影)


【2012 年6月29日 幌満かんらん岩体】

幌満かんらん岩体南部の東邦オリビン工業採石場での標本採集。(後藤撮影)

シンプレクタイト(縦方向の紫色のスジ)を含むかんらん岩の標本。(後藤撮影)(シンプレクタイトの顕微鏡写真は2010年の巡検報告を参照)[2010年巡検報告]

採石場で遊んでいた3匹の子狐。(Erdenesaikhan Ganbat撮影)

斜長石かんらん岩(ジオサイトA6地点の河原の転石)。中央やや右の白黒の縞模様の鉱物が斜長石。他の大部分の鉱物はかんらん石。画面左半部を上下に貫く黒い部分はおそらくシュードタキライト脈。直交ニコル。画面横幅3 mm。(石渡薄片製作,撮影)

上の写真と同視野. シュードタキライト脈は断層運動による摩擦熱で溶融した部分であり,ガラス質の基質と結晶片からなる。単ニコル,画面横幅 3 mm.


【2012 年6月30日 日高三石の神居古潭(カムイコタン)帯変成岩】

三石の蓬莱山から対岸の岩山に懸けられた大しめ縄。翌7月1日の蓬莱山まつりの準備が行われていた。

三石川上流の二俣川合流点付近の緑色岩に見られる変形構造(褶曲)。単ニコル。画面横幅3 mm。(石渡薄片製作,撮影)

三石川上流の二股川合流点近くの露頭の緑色岩に含まれる単斜輝石斑晶。斑晶は変形作用によって割れており,割れ目には緑泥石や方解石が形成されている。直交ニコル。画面横幅3 mm。 (石渡薄片製作,撮影)

上と同じ視野。単斜輝石はピンク色をしており,チタン・オージャイトであることがわかる。また,高圧変成作用によって青色のアルカリ角閃石が形成されている(中央やや上の青い鉱物)。 単ニコル。画面横幅3 mm。

同じ露頭の異なる標本の顕微鏡写真。単斜輝石に加えてケルスート閃石(またはチタンに富むパーガス閃石,写真で褐色の鉱物)を含み,その周囲に青色のアルカリ角閃石が多量に形成されている。アルカリ玄武岩が高圧で変形・変成作用を受けたものと思われる。単ニコル。画面横幅3 mm。(名取孝人採集・薄片製作,石渡撮影)


参考文献

(この文献リストは学生に事前配布し,各人テーマを決めて論文を1編以上読んで巡検資料を作成,それらをまとめた冊子を参加者全員に配布)

 

前半(火山編)

フィールドセミナー1 北海道巡検 火山編 学習すべき参考文献(2012

後藤章夫

 【支笏カルデラ,樽前山】

1. 札幌の自然を歩く 第三版(北海道大学出版会),2011

1-1 「VI 第四紀の火山 1 恵庭岳と樽前山(支笏火山)(中川光弘)

1-2 「IX えりも岬へ 1 美々からウトナイ湖へ(宮坂省吾)」

2.       樽前火山地質図(産業技術総合研究所地質調査総合センター),2010(古川竜太,中川光弘)

3.       フィールドガイド日本の火山D北海道の火山(築地書館),1998

「樽前火山−江戸時代の破局的噴火と生々しい溶岩ドーム−(古川竜太)」

4.       樽前山 : 火山地質・噴火史・活動の現況および防災対策(北海道防災会議),1972

4-1 「I.5 支笏カルデラの地球物理学的研究」

4-2 「I.6 樽前山溶岩円頂丘(ドーム)」

5. Nakagawa, M. et al., 2011, Formation of a zoned magma chamber and its temporal evolution during the historic eruptive activity of Tarumai Volcano, Japan: Petrological implications for a long-term forecast of eruptive activity of an active volcano, Journal of Volcanology and Geothermal Research, 205, 1-16.

6. Yokoyama, I and Aota, M., 1965, Geophysical studies of Shikotu caldera, Hokkaido, Japan, Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series VII, 103–122.4-1の元論文)

 

【有珠山】

16は日本火山学会誌「火山」の「特集:2000年有珠山噴火」に収録されたもので,この特集には,ほかにも多数の研究成果が収録されている.

1.       宇井忠英ほか,2002有珠山2000年噴火の推移,火山 47(3), 105-117

2.       三浦大助,新井田清信,2002有珠火山2000年噴火における岩脈貫入過程と潜在ドームの形成メカニズム,火山 47(3), 119-130

3.       山里平ほか,2002空振データから見た2000年有珠山の噴火活動,火山 47(4), 255-262

4.       中川光弘ほか,2002有珠2000年噴火の噴出物 : 構成物とその時間変化,火山 47(4), 279-288

5.       東宮昭彦,宮城磯治,2002有珠火山2000331日噴火の噴出物とマグマプロセス,火山 47(5), 663-673

6.       鈴木由希,中田節也,2002気泡組織・サイズ分布から見た, 有珠山2000年噴火でのマグマ上昇と発泡プロセス,火山 47(5), 675-688

7.       有珠火山地質図(産業技術総合研究所地質調査総合センター),2007曽屋龍典ほか)

8.       Takarada, S., 2003, The Usu 2000 eruption. IUGG 2003 Field Trip Guidebook, Volcanol. Soc. Japan. p. 227-241.

9.       Okada, H., 2003, The Usu 2000 eruption. IUGG 2003 Field Trip Guidebook, Volcanol. Soc. Japan. p. 243-253.(※タイトル間違い?実際は1977年噴火が主)

10.    フィールドガイド日本の火山D北海道の火山(築地書館),1998

「有珠火山−記憶に新しい昭和大噴火の傷あと−(中川光弘)」

11. 札幌の自然を歩く 第三版(北海道大学出版会),2011

VI 第四紀の火山 3 有珠山と昭和新山(洞爺火山)(松本亜希子,中川光弘)

  この文献の図13に示された地点をだいたい回る予定

12. 三松正夫(1960)「昭和新山 その誕生と観察の記録」講談社,268 p.(石渡蔵書)

13. 三松正夫(1957) 「昭和新山の誕生」有珠火山研究会,21 p. (石渡蔵書)

14. 北海道新聞社編(2002)「2000年有珠山噴火」北海道新聞社,287 p.(石渡蔵書)

 

【樽前・有珠の両方を含む,その他】

1.       Nakagawa, M. et al., 2003, Calderas and active volcanoes in southwestern Hokkaido. IUGG 2003 Field Trip Guidebook, Volcanol. Soc. Japan, 1-35.(※今回は行かない道南の北海道駒ヶ岳も含まれる)

2.       札幌の自然を歩く 第三版(北海道大学出版会)

2-1 「IX えりも岬へ 新冠泥火山(田近淳)」

2-2 「X 札幌周辺の地史(岡孝雄・田中実)」

 

注意:

1.       太字の文献は必ず巡検資料に入れること.内容の重複に注意.

2.       IUGG 2003 Field Trip Guidebook」は後藤から借りてコピーを取ること(この中の指定された文献はなるべく巡検資料に入れることが望ましい).

3.       「札幌の自然を歩く」は北青葉山分館に購入依頼中.

4.       「石渡蔵書」とあるものは石渡先生から借りられる.

5.       ほかの文献はいずれも大学図書館北青葉山分館に所蔵されているか,オンラインで電子ジャーナルとして利用できる.各自で入手すること.

 

後半(深成岩・変成岩編)

 

フィールドセミナー1 北海道巡検 日高編 学習すべき参考文献(2012

石渡 明

 

巡検全体については次の文献を参照すること

○日本地質学会編(2010) 日本地方地質誌 北海道地方。朝倉書店。

○加藤誠・勝井義雄・北川芳男・松井愈 (1990) 日本の地質1「北海道地方」。共立出版。

○前回(2010年)東北大学理学部地球惑星物質科学フィールドセミナーT報告

 http://www.cneas.tohoku.ac.jp/labs/geo/2010-hokkaido/

○アポイ岳ジオパークのパンフレット(これは全員ダウンロードしてよく読むこと)

 http://www.apoi-geopark.jp/file/pdf/apoidake_panhu.pdf

 

文献リストの記号の意味

●見学地点の露頭位置と観察案内が載っている文献。

○分担して各自1編読んでレポートする文献(それ以外の文献もできるだけ読むこと)

 

※注意:専門書や論文は,通常の辞書だけでなく,地学事典や教科書などを参照し,用語の意味をよく調べながら学習すること。入手困難なものは石渡蔵書を利用すること。

 

【日高変成帯】

Jolivet, L. 1986:  A tectonic model for the evolution of the Hokkaido Central Belt: Late Jurassic collision of the Okhotsk with Eurasia.             Monogr. Assoc. Geol. Collab. Japan, No. 31, 355-377.

Jolivet, L., Miyashita, S. 1985: The Hidaka shear zone (Hokkaido, Japan): genesis during a right-lateral strike-slip movement. Tectonics, 4, 289-302.

Komatsu, M., Shibakusa, H, Miyashita, S., Ishizuka, H., Osanai, Y., Sakakibara, M. (1992) Subduction and Collision related high and low P/T metamorphic belts in Hokkaido. (Day 5’: High-grade metamorphic rocks of the Hidaka metamorphic belt at Menashunbetsu River (Optional Route if rainy) p. 44-45), 29th International Geological Congress (Kyoto) field Trip Guide Book, Vol. 5, 1-61. Geological Survey of Japan.(今回はこのガイドブックのDay 5’コース入口の露頭と,アポイ岳ジオパークの日高耶馬渓地域を見学する)

○木村学・宮下純夫 (1986):           海溝−海溝−斜め衝突帯の三重会合点と日高変成帯。              地団研専報31,「北海道の地質と構造運動」,451-458.

木村学・楠香織 (1997) 日高造山運動と島弧会合部のテクトニクス.地質学論集, 47, 295-305.

○小松正幸 (1985) 北海道中軸部の構造帯−その構成、性格および構造運動−. 地質学論集、25, 137-155

前田仁一郎 (1986) 日高火成活動帯の形成と千島海盆の拡大およびユーラシア・北米プレートの衝突。 地団研専報31「北海道の地質と構造運動」、459-473.

○小山内康人 (1986) 大陸地殻−海洋地殻接合衝上帯における変成作用と温度・圧力構造。日高変成帯主帯・西帯の例。地団研専報31「北海道の地質と構造運動」、205-222.      

Osanai, Y., Komatsu, M., Owada, M. (1991) Metamorphism and granite genesis in the Hidaka metamorphic belt, Hokkaido, Japan. Journal of Metamorphic Geology, 9, 111-124.

Owada, M., Osanai, Y., Kagami, H. 1997:   Rb-Sr isochron ages for hornblende tonalite from the southeastern part of the Hidaka metamorphic belt, Hokkaido, Japan: Implication for timing of peak metamorphism.        Mem. Geol. Soc. Japan, 47, 21-27.

Sawaguchi, T., Takagi, H. 1997:    Inverted ductile movement of the Horoman peridotite complex in the Hidaka metamorphic belt, Hokkaido, Japan.    Mem. Geol. Soc. Japan, No. 47, 193-208.

志村俊昭・小松正幸・伝井哲・大和田正明・高橋浩(1997)日高変成帯における花崗岩質マグマと壁岩の熱的および化学的相互作用.地質学論集, 47, 1-12.

田切美智雄 (1997) 地殻の部分溶融程度の見積もりー日高変成帯において. 地質学論集, 47, 13-20.

○豊島剛志・小松正幸・志村俊昭 (1997) 日高変成帯の形成テクトニクス.地質学論集, 47, 259-277.

臼杵直 (1999) 日高変成帯,静内川地域に産する十字石.岩鉱, 94, 267-278.

 

【幌満かんらん岩体】

小松正幸・野地正保 (1966) 日高変成帯の超塩基性岩、T。幌満超塩基性岩とその産状について。地球科学、87, 21-29.

○森下知晃・荒井章司 (1997) 北海道日高帯、幌満かんらん岩体中のシンプレクタイトの産状の多様性:幌満岩体形成史における意義と問題点。地質学論集, 47, 149-162.

Morishita, T., Arai, S. (2001) Petrogenesis of corundum-bearing mafic rock in the Horoman Peridotite Complex, Japan. J. Petrol., 42, 1279-1299.

森下知晃・荒井章司・高橋奈津子 (1995) 北海道、幌満かんらん岩体の融解過程に伴うシンプレクタイトの形態、組成変化。岩鉱、90, 93-102.

Niida, K. 1974:    Structure of the Horoman ultramafic massif of the Hidaka metamorphic belt in Hokkaido, Japan.       J. Geol. Soc. Japan, 80, 31-44.

新井田清信・加藤孝幸 (1978) 北海道中軸帯の超苦鉄岩類。地団研専報、21、61-81.

○新井田清信・塩谷由美 (1997) 幌満かんらん岩に記録されたマグマチャネリング様式:メルト成分の涸渇や付加で生じた置換性かんらん岩。地質学論集, No.47, 139-147.

●新井田清信・高澤栄一 (2007) 幌満かんらん岩体の層状構造とその起源。地質学雑誌,113, 補遺, 167-184.(今回はこのガイドブックの幌満川沿いの(2)〜(6)地点を見学する)

Niida, K., Takahashi, N., Takazawa, E., Sawaguchi, T., Morishita, T., Ozawa, K., Arai, S., Obata, M. (2002) Guide Book for Field Excursion to the Horoman Peridotite Complex. Fourth International Workshop on Orogenic Lherzolites and Mantle Processes, Aug. 26-Sep. 3, 2002, Samani, Hokkaido, Japan.98 p.(今回はこのガイドブックの幌満川沿いの(1)〜(7)地点を見学する)

○小畑正明・森下律生・田中久美子 (1997) 幌満かんらん岩体中の輝石スピネルシンプレクタイトの微細構造とその生成過程について.地質学論集, 47, 163-171.

Ozawa, K. (2004) Thermal history of the Horoman peridotite complex: A record of thermal perturbation in the lithospheric mantle. J. Petrology, 45, 253-273.

Takahashi, N. (1991) Origin of three peridotite suites from Horoman peridotite complex, Hokkaido, Japan: Melting, melt segregation and solidification processes in the upper mantle. J. Japan. Assoc. Min. Pet. Econ. Geol., 86, 199-215.

○高橋奈津子 (1997) 幌満かんらん岩体で見られるマグマ分離現象.地質学論集, 47, 87-105.

Takazawa, E., Frey, F.A., Shimizu, N., Obata, M. (2000) Whole rock compositional variations in an upper mantle peridotite (Horoman, Hokkaido, Japan): Are they consistent with a partial melting process?              Geochim. Cosmochim. Acta, 64, 695-716.

Takazawa, E., Frey, F.A., Shimizu, N., Saal, A., Obata, M. (1999) Polybaric petrogenesis of mafic layers in the Horoman peridotite complex, Japan. J. Petrology, 40, 1827-1851.

滝沢茂 (1997) 北海道,幌満カンラン岩体に発達する流れ褶曲.地質学論集, 47, 209-218.

○寅丸敦志 (1997) 幌満カンラン岩体の層状構造の成因。地質学論集, 47, 185-192.

★追加 小畑正明・上田匡将 2011: 超マフィックマイロナイトシュードタキライトの発見とその地震発生学的意義:マントル地震の震源過程の解明に向けて。地学雑誌, 120, 439-451.

 

 【神居古潭変成帯】

Ichiyama, Y., Ishiwatari, A., Kimura, J.-I., Senda, R., Kawabata, H., Tatsumi, Y., (2012) Picrites in central Hokkaido: Evidence of extremely high temperature magmatism in the Late Jurassic ocean recorded in an accreted oceanic plateau. Geology, 26 March 2012, doi:10.1130/G32752.1

○加藤孝幸・新井田清信・渡辺暉夫 (1979) 神居古潭構造帯、知駒岳周辺の蛇紋岩メランジ帯。地質雑、85, 279-285.

紀藤典夫 (1987) 北海道神居古潭帯における緑色岩と砕屑性堆積岩の関係.地質雑, 93, 21-35.

Maekawa, H. (1986) A low P/T metamoprhic episode in the Biei area, Kamuikotan blueschist terrane, Japan.       Geol. Soc. Am. Memoir, 164, 395-406.

○前川寛和 (1986) 北海道中部、美瑛周辺地域からみた神居古潭変成岩類の形成プロセス。           地団研専報 「北海道の地質と構造運動」、No. 31, 107-117.

中川充 (1999) 神居古潭構造帯超苦鉄質岩類の白金族元素存在度.地質学論集,No.52,69-76.

中川充 (1986) 神居古潭構造帯三石蛇紋岩メランジに産する角閃岩類中の角閃石の類帯構造。「北海道の構造帯」No.1, 75−79.

新井田清信・紀藤典夫 (1999) 北海道中央部,空知層群下部層最上部のピクライト.       地質学論集,No.52,77-82.

○太田努 (1999) 神居古潭変成帯の発達史―変形変成史に基づく白雲母K-Ar年代の再検討を踏まえて―.地質学論集,No.52,17-35

○榊原正幸・堀利栄・木村学・池田倫治・甲本智之・加藤宏海 (1999) 北海道中軸部,白亜紀付加体から復元された空知海台の形成年代および岩石学的性質.地質学論集,No.52,1-15.

Sakakibara, M., Ota, T. (1994) Metamorphic evolution of the Kamuikotan high-pressure and low-temperature metamorphic rocks in central Hokkaido, Japan. J. Geophys. Res., 99, 22221-22235.

○榊原正幸・安元和己・池田倫治・太田努 (2007) 深部付加体としての神居古潭変成岩類の原岩層序・付加プロセス・変形変成作用および流体−岩石相互作用.地質学雑誌,113, 補遺, 103-118.

○高山 将 (1988) 神居古潭峡谷地域の広域変成作用。岩鉱,83, 175-190.

Tatsumi, Y., Shinjoe,H., Ishizuka, H., Sager, W.W., Klaus, A. (1998) Geochemical evidence for a mid-Cretaceous superplume. Geology, 26, 151-154.

Ueda, H. (2005) Accretion and exhumation structures formed by deeply subducted seamounts in the Kamuikotan high-pressure/temperature zone, Hokkaido, Japan. Tectonics, 24, TC2007, doi:10.1029/2004TC001690.

●植田勇人 (2007) 海山沈み込みに伴う前弧域の発達過程と固体物質循環。地質学雑誌, 113, 補遺, 137-152. 及びp. xivJ班案内図」。(今回はこのガイドブックの68地点と,別途配布の植田勇人氏の案内書に従って日高三石(蓬莱)付近の神居古潭変成岩を観察する。三石の地質については,日高コースのKomatsu et al. (1992)Stop 4-5にも地質図と解説があるので,参照すること)。

 

【地質図類】

地質調査所5万分の1地質図幅・説明書:「幌泉」(幌満,耶馬渓,1956),「浦河」(様似,耶馬渓,2002),「西舎」(にしちゃ,日高メナシュンベツ川, 1986),20万分の1地質図「浦河」(2000),「広尾」(1971)(三石を含む日高地域の巡検範囲全域)

 


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2012年07月17日 作成,2012年07月18日更新