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ダイヤモンド母岩の噴出頻度 
~現在型のプレートテクトニクス開始を示唆する新しい証拠~

東北アジア研究センター(兼務 理学研究科地学専攻)の辻森樹教授、テキサス大学ダラス校R.G.スターン教授、ローレンシャン大学のM.I.レイボーン准教授らの国際共同研究チームは、天然ダイヤモンドの母岩として知られるキンバレー岩(注1)の噴出数の急増とプレートテクトニクスの関係について新しい解釈を提唱しました。

天然ダイヤモンドの母岩として知られるキンバレー岩(図1)のマグマは大量の水と炭酸ガスを含み、深さ約150-200キロの地底深くの物質を地表に向かって高速に吹き上げると考えられています。約46億年の地球の歴史のなかで、キンバレー岩の噴出は10億年前より古い時代にはほとんど存在せず、7.5億年前以降に急激に増加します(図2)。キンバレー岩の噴出の急増はプレートの沈み込みに伴って地球内部まで水が供給される現在型のプレートテクトニクス(注2)の様式が約10億年前に始まったことを示すと証拠と言えます。


図1

図2

本成果は、米国地質学会発行の「Geology」2016年10月号に掲載されるのに先立ち、8月17日付電子版に掲載されました。

【東北大学プレスリリース】
 ⇒ http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2016/08/press20160822-05.html

【用語の説明】
(注1)キンバレー岩
主にかんらん石と雲母から構成される特殊な火山岩。ダイヤモンドの原石の母岩として知られる。
(注2)プレートテクトニクス
地球の表面がプレートと呼ばれる何枚かの固い岩板(例えば、ユーラシアプレート)で覆われており、各々のプレートの水平移動によって大陸の離合集散やプレートそのものの生産・消費をくりかえしてきた地球規模の大きな運動、またはそれを統一的に説明する概念。
(注3)沈み込み帯
プレートがせばまる境界。現在の日本列島のように、一方のプレートの下にもう1つのプレートが沈み込む場。沈み込むプレートによって様々な物質がマントル深部へ運ばれる。

【論文情報】
タイトル: Kimberlites and the start of plate tectonics
著者名: R.J. Stern¹, M.I. Leybourne², and Tatsuki Tsujimori³,⁴
所属: 1.テキサス大学ダラス校(アメリカ)、2.ローレンシャン大学(カナダ)、3.国立大学法人東北大学東北アジア研究センター、4.国立大学法人東北大学理学研究科
DOI: 10.1130/G38024.1
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