第10回 美しきヒトのカラダ ~ギリシア彫刻の裸体~
開催日:2011年6月10日(金)18:00~19:45
会 場:東北大学附属図書館本館1Fメインフロア

古代ギリシア人は完璧なまでに美しい人体表現を追求して、裸体像をさかんに制作しました。でもどこがどう美しいのでしょう?有名な作品は何がすぐれているのでしょうか。古代ギリシア人になったつもりで、彫刻について議論しましょう。

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ギリシアの彫刻では何が重視されたのか、各時代の作品の映像と共にお話がありました。紀元前6世紀のアルカイック時代は自然で美しい人体の追求、紀元前5世紀のクラシック初期~盛期はバランスのとれたポーズの追求、紀元前4世紀は感情表現が重視されたとのことです。
その後のワークショップでは、みなさんが古代ギリシア人に扮し、実際に作品を鑑賞しました。具体的には、ヒントを元に、作品の絵に色を塗ることで、バランスが取れているポーズを視覚的に判断できるようにしました。
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芳賀 京子(はが きょうこ)東北大学大学院文学研究科 准教授
1968年大阪府箕面市生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻分野は美学・西洋美術史(特にギリシア・ローマ美術史)。著書に『ロドス島の古代彫刻』、『都市を描くー東西文化にみる地図と景観図』(共著)、『ヴィーナス・メタモルフォーシス ー 国立西洋美術館「ウルビーノのヴィーナス展」講演録』(共著)など。2011年7月5日から東京の国立西洋美術館で開催される「大英博物館 古代ギリシャ展」のカタログの監修もしています。