第13回 仙台藩の警察 ― 目明し(めあかし)・徒者締り役(いたずらものしまりやく)・手先(てさき)
開催日:2011年11月18日(金)18:00~19:45
会 場:東北大学附属図書館本館1Fメインフロア

町奉行の大岡越前や遠山の金さん、岡っ引の銭形平次や半七が活躍する、時代小説やテレビドラマの捕物の世界は、だいたい江戸の町が舞台です。それでは、仙台藩の警察はどうなっていたのでしょう。江戸の町の警察とだいぶ違いがありますので、仙台藩の警察の特徴をお話しします。

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江戸時代の警察といえば、江戸の町を舞台とした時代劇を一般にイメージされるだろうというお話から、吉田先生のサロンは始まりました。が実際は、各藩で制度を決めていたこと、仙台藩の制度も江戸と異なること、さらに代官や目付という家臣の配下にあった目明し、徒者締まり役、手先の紹介と役割について、実在の人物や仙台の地名を紹介しながら、市民の方々に分かりやすくお話しいただきました。
質疑応答では、清水の次郎長のような人が実際に仙台にもいたのか、警察と裁きの役割はどのように分かれていたかなど、数多くの質問がされ、分かりやすく解説いただきました。
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吉田 正志(よしだ まさし) 東北大学大学院法学研究科 教授
1948年群馬県前橋市生まれ。東北大学大学院法学研究科博士課程を修了し(法学博士)、日本法制史が専攻です。主として江戸時代と明治時代初期の民事訴訟法、刑事法、雇用法などを研究していますが、現在刊行中の『仙台市史』の編さんにも係わりつつ、仙台藩の法制度の解明にも力を注いでいます。主要著書は、『仙台藩金銀出入処理法の研究』(慈学社出版、2011年)です。