第15回 暗殺者の山城 ~イラン・ニザール派イスラーム教徒の遺跡
開催日:2012年3月16日(金)18:00~19:45
会 場:せんだいメディアテーク1Fオープンスクエア

1271年、中国に向かってイランを旅するマルコ・ポーロは、暗殺者教団の噂を聞いた。険しい岩山に造ったサロンを基地にして、そこから次々と暗殺者を送り出していたと言う。その基地はどのようなものであったろうか。

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イスラーム教の分派というと、スンニ派、シーア派までは比較的よく知られていますが、シーア派の中のイスマイール派の中のさらに少数分派であるニザール派という、日本ではあまり一般に知られていない一派の歴史について、わかりやすく解説していただきました。そして、彼らが反対勢力の要人の暗殺や山城に立てこもっての抵抗など、少数派ゆえにその生き残りのために特殊な戦術をとったことなどを御紹介いただきました。テーブルごとのディスカッション・タイムには、暗殺者から要人を護る方法や、山城の攻略方法などについての課題が出され、参加者との熱心な質疑応答が展開されました。
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北川 誠一(きたがわ せいいち) 東北大学大学院国際文化研究科 教授
1947年北海道上川郡愛別町(当時村)生まれ。
北海道大学大学院文学研究科修士課程修了(東洋史専攻)。専門はイラン中世史。