第53回 | ワインの〈テロワール〉を歴史する―近代フランスのワインづくり― |
近年、ワインの世界では「テロワール」という語をよく耳にします。しかし、その意味はかならずしも明白でなく、時として言葉のみが一人歩きしている観もあります。本サロンでは、近代フランスの事例をもとに「テロワール」概念を歴史的に考察します。【画像:19世紀ボルドー地方のカーヴ(ワイン貯蔵庫)と醸造責任者】
1965年、福岡県生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。ボルドー第3大学DEA(専門研究課程)取得、文学博士。専攻は、近代フランス史。2003年より現職。第二帝政期を中心にボナパルティスム、地域権力や対日外交を研究する。主著は、『フランス第二帝制の構造』(九州大学出版会,2002年)、「近代フランス・ボルドーの商人と地域権力―1855年パリ万国博覧会とワイン―」(共著『商業と異文化の接触―結合される世界の経済』、吉田書店、2017年)など。