欧州、フランスにおいて相次ぐ「テロ」。しかしそこからの安全を確保するための諸政策は、移民の出自を持ちながら国内で生まれ育ったムスリムマイノリティをも潜在的な「脅威」として、監視するに至っている。「脅威は国外だけでなく、国内にも存在する」という認識はどのようにして生まれたのか。本書では、日常に溢れる「安全」の言説と、それが生み出す排除の様相を考察した。