唐辛子で真っ赤な湖南レストランの料理
広州市では辛いものがブームになっている
■中国国内では流動人口2.45億人(2016年)という数字が示す通り、膨大な数の人々が移動している。
■そうした人々は、得た賃金を故郷に送金するだけではなく、様々なものを持ち込んだり、持ち帰ったりしている。
■例①:内陸部から広東沿岸部に出稼ぎに来た人々は、地元料理を出すレストランを開き、「辛いもの」ブームを巻き起こした。
■例②:都市部に出稼ぎに行った雲南のラフ族は、より強力で洗練された(と彼らが思う)呪術を習得して故郷で披露している。
■背景には、移住者と地元民が実に様々な交流や交渉を行うコンタクトゾーンが立ち現れている。
■このように、移住先と故郷の双方では移動による数々のブームがもたらされている。それを追うことで、人の動きによる、微細ではあるが、当事者たちとその社会にとっては重大なインパクトを明らかにできる。