人社サロン|三太郎の小径

TOHOKU UNIVERSITY

――質問だけではなく発言の機会をいただき、ありがとうございます。
私は、学部1年のときのNPO基礎ゼミを受講し、その後学部のNPOゼミに参加しました。その教育方法を実践してすごく関心が強まり、研究の道に進みたいと思って、その結果今に続いていると思っています。自分の学部ゼミ同期の人たちも今は社会人になりましたけど、みんなこのゼミ生企画をすごく精力的にかつ楽しくやって、その経験が自分たちの就職に生きていったり、その先の人生にものすごくいい影響を与えているのではと、話し合っています。社会とつながりながら大学で学ぶ、頭だけでなく体を動かすという経験というのは、ものすごく深い学びが得られるものだったのかなと思います。

課題を乗り越え、ウェルビーイングに向けて
みんながつながり助け合うあしたへ

西出:ありがとうございます。先ほど取り組みのひとつの目標としてウェルビーイングというキーワードをあげました。心も体も満たされた、社会的にも地域とのつながりも含めて良好な状態ということです。最近では企業経営においても、ウェルビーイング経営、健康経営、従業員の働き方改革、そういうテーマがホットトピックスになっています。その中でNPOが果たせる役割や、ソーシャルキャピタル、人と人とのつながりが豊かになるような活動をしていく。多様な関係性が言われている中で、どうすればみんながハッピーな働き方や心が豊かな人生をおくることができて、そして地域コミュニティや社会もよくなっていけるのか、という問いをこれからも追求していきたいと考えています。
沖縄の言葉を使うと「まくとぅそーけー、なんくるないさ」どんな苦境にあっても正しいこと(誠実さ)を貫けば道は開けてくるということ。それがNPOの役割、社会課題解決や社会的な価値をつくっていこうとしていることだと思います。そして「いちゃりば・ちょーでー」出会えばみんな兄弟という考え方。これがソーシャルキャピタルに相当するもので、助け合い、信頼と共感、みんなが多様でゆるやかにつながって幸せになっていけばいいなという思いを大切に、研究・教育・実践にこれからも向き合っていきたいです。

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※この人社サロンインタビューは、西出優子教授の非営利組織論ゼミナールの協力のもとに実施しました。
質問者は、大学院経済学研究科高度グローバル人材コースの修士課程2年 峯村遥香さん。