東北大学理学部・理学研究科の地殻化学講座および、東北アジア研究センターの地球化学研究分野のホームページです。私たちは岩石が語る大陸と海底の動き、火山が映し出す地球の躍動を捉える研究を行なっています。
プレートテクトニクスは固体地球の化学分別様式に多様性をもたらし、表層環境に複雑性を与えてきました。様々な時代のプレート境界岩(変成岩)と地殻・上部マントル構成岩が記録した情報(鉱物組成共生関係、元素・同位体組成、構造・組織)を直接解析し、プレート収束域の様々なプロセスの実像と時空間スケール、さらに地球史を通したそれら変遷を読み解くことで、固体地球の巨視的な化学進化とその表層環境への影響の総合理解を目指しています。
沈み込む海洋プレートのリソスフェア・アセノスフェア境界の実像を知ることは固体地球科学の重要なミッションです。海洋プレートが沈み込む際に屈曲してできる地形的な高まり(アウターライズ)の周辺には「プチスポット火山」とよばれる海底火山が噴出します。それらの噴出活動と玄武岩溶岩が記録した情報(岩石組織、元素・同位体組成)の解析から海洋プレートの構造、とりわけ海洋プレート基底部や、その進化過程の解明を目指しています。
惑星「地球」の大陸地殻は太古代・古原生代の古い地殻の一部を保持し、2億年より若い海洋地殻とは化学組成と形成年代に関して極めて対照的な存在です。島弧火成活動による大陸地殻形成とその改変、プレート収束域での構造浸食によるマントルへの輸送、大陸地殻の安定化とクラトンを核とした造山帯累帯成長、クラトンの「根」の実像などに関して、花崗岩、砕屑性ジルコン、下部地殻・リソスフェアマントル捕獲岩を総合的に解析しています。
計算機技術の進歩と数理・情報科学の進展は固体地球科学の分野にも大きな恩恵をもたらしています。プログラミング言語を用いた統計解析法・データ駆動型解析手法の開発、スペクトル解析のためのUIソフトウェア開発・改良に積極的に挑戦し、実践の研究に応用しています。さらに、先端的な分析に耐えうる前処理システム環境整備・ハードウェア開発・改良などにも取り組んでいます。また、火山噴火に関する個人研究もあります。
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辻森樹教授の論文の大学プレスリリース(2023)
研究室紹介の動画を作りました!
IGCP648 Virtual Seminar Series talk by Dr. Ariuntsetseg (Ari) Ganbat
辻森樹教授監修の文科省ポスター
日本地質学会オンライン講演「現在と過去の太平洋深海底に挑む」平野直人
日本地質学会オンライン講演「タンザニア、原生代造山帯の地質調査」辻森 樹
本研究室の学生が投稿した論文が新聞記事に取り上げられました!
Daniel助教の論文の大学プレスリリース
平野直人准教授の論文の大学プレスリリース(2021)
平野直人准教授の論文の大学プレスリリース(2020)
平野直人准教授編集の本
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准教授 平野 直人
助教 後藤 章夫
宮本 毅
Daniel Pastor-Galán
大学院生 6名(博士)
8名(修士)
学部生 2名