李 善姫 〔イ・ソンヒ〕 東北大学東北アジア研究センター プロジェクト研究部門 災害人文学研究ユニット・助教 【専攻】 社会人類学(ジェンダー人類学/災害人類学/移民研究) |
【略歴】
2004年3月 東北大学大学院国際文化研究科国際地域文化論博士後期課程単位取得
2005年9月 国際文化学博士学位取得(東北大学)
2006年5月 東北大学大学院法学研究科21世紀COEプログラム「ジェンダー法・政策研究センター」フェロー(2008年3月迄)
2009年4月 東北大学国際高等研究教育機構 助教(2012年3月迄)
2012年4月 東北大学グローバルCOEプログラム「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」フェロー(2013年3月迄)
2017年6月 東北大学東北アジア研究センター学術研究員(2019年3月)
2020年2月-現在 東北大学東北アジア研究センター助教
【業績】
⇒ 東北大学研究者データベースへ
⇒ researchmap
【教育活動】
全学教育(ジェンダーと人間社会)
東北学院大学(文化人類学)
【学外での活動】
2012年4月~2013年11月 外国人被災者支援プロジェクト運営委員
2013年4月~現在に至る EIWAN(福島移住女性支援ネットワーク)協力委員
【連絡先】
〒980-8576 仙台市青葉区川内 東北大学東北アジア研究センター
TEL : 022-795-3842
【研究紹介】
災害における移民の脆弱性とレジリエンス、そして減災に必要なシティズンシップとは
大震災は、災害弱者を作らないコミュニティづくりが減災につながることを教訓として残している。東日本大震災の場合はどうであったのか。震災前、東北の地域社会の多くには「外国人嫁」に対する偏見と強いジェンダー規範が残っており、結婚移住した外国人女性たちは「不可視化」されていた存在であった。震災後に行った調査では、多くの移住女性が経済的困難に加え、再起するための文化資本や社会関係資本の欠如を訴えた。長い間の「不可視化」は、非常時における脆弱性を生み出したと言える。他方、災害は様々な支援グループとの出会いにつながり、移住女性たちが自分たちのニーズを訴え、移民コミュニティ活動を活性化するなど、彼女たちの強いレジリエンスの可能性もみせた。移住女性たちの震災経験を通して、誰もがコミュニティの構成員として可視化されることの意義を明確にし、シティズンシップのあり方を議論していく。
【主な研究テーマ】
●日韓のジェンダーバイアスと結婚移住女性のシティズンシップ
●災害と移民コミュニティ
●移住女性のライフストーリー研究
●災害における排除と包摂のエスノグラフィー
石巻で被災した外国人移住女性が仮設住宅で製作、販売していた作品。
2015年4月5日福島県須賀川で行われた「福島子ども多文化フォーラム」。被災
地域の結婚移住女性たちが主体となって、多文化教育を地域に訴えている。
スタッフページへ戻る |