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研究題目
家・空間における食実践に関する文化人類学的研究―社会関係を開閉するという視座から

研究内容
 本共同研究は、昨年度までに東北アジア研究センター共同研究課題として実施した「食から見る『つながり』の文化人類学的研究」(平成24年度・代表;櫻田涼子)、「社会行為としての〈食〉をめぐる文化人類学的研究(平成25年度・代表同)の成果に基づき立案された。過去二年度の共同研究においては、食をめぐる社会行為は、親族・友人・近隣・宗教コミュニティといった諸関係を絶え間なく構築/断絶(≒開く/閉じる)しており、食に焦点を当てることで関係が流動的に変容するプロセスの解明と、食の持つ動態的な関係構築の局面を通文化的に明らかにすることが可能になることが示された。一方、申請者(三浦)は、科学研究費補助金による研究課題「閉じゆく家、開き行く家:マレーシア多民族社会における家構造の通時的多元的比較研究」(基盤(B)研究課題番号24510364,平成24-26年度))において、複数の民族集団の「家」の特徴を通時的・多元的に比較研究し、家屋の特定空間において展開される食実践が社会関係のダイナミクスに大きく影響していることを明らかにした。
 そこで本共同研究は、人の移動やモノのやり取りといった文化交流の観点から家屋や宗教施設といった社会空間に焦点を当て、そこで展開される社会関係の境界を開き/閉じる食実践を通文化的に比較分析することを目指す。
 本研究のメンバーには、東南アジアならびにオセアニアをフィールドとする研究者が多いが、そこでの諸事例と東北アジア研究センターの研究者の知見との対話により通文化的比較研究を試みる。そこで目指されるのは、ハーバーマスやアーレントをはじめ、西欧中心に議論が進められてきた家族などの私的空間と公的国家装置の狭間に位置する「公共領域」と、愛情と親密さに基づく領域として定義され情緒的紐帯により成立する関係である「親密領域」といった二元論的議論の相対化である。そこから、食をめぐる社会行為を、公共/親密の二元論にとどまらずに「在地の知」の視点から捉える視座と方法を提起する。その点で、多様な地域をフィールドとする研究者の共同研究には大きな優位性がある。欧米圏とは異なる近代を経験してきた、異なる地域のオルタナティブな共同性から立ち上がる関係の場を比較考察することにより、本共同研究は食と社会空間の関係を通文化的視点から解明することを目指す。

研究期間
平成26年7月~平成27年3月

研究組織
氏名 所属
三浦 哲也 育英短期大学
瀬川 昌久 東北大学東北アジア研究センター
稲澤 努 東北大学東北アジア研究センター
阿良田 麻里子 東京工業大学 ぐるなび食の未来創成寄附講座
伊藤 まり子 国立民族学博物館
神谷 智昭 琉球大学
櫻田 涼子 育英短期大学
深川 宏樹 京都大学
益田 岳 京都大学東南アジア研究所
山崎 寿美子 筑波大学人文社会系
吉本 康子 国立民族学博物館


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