東北アジアにおけるジオパークの可能性の研究ユニット
2014年度~2016年度(3年間)
氏名 | 組織 |
石渡 明 | 東北アジア研究センター教授 |
平野 直人 | 東北アジア研究センター准教授 |
後藤 章夫 | 東北アジア研究センター助教 |
宮本 毅 | 東北アジア研究センター助教 |
岡 洋樹 | 東北アジア研究センター教授 |
高倉 浩樹 | 東北アジア研究センター教授 |
鹿野 秀一 | 東北アジア研究センター准教授 |
ジオパーク(地質公園)はユネスコの主導により1990年代後半に欧州と中国で設置が始まり、その後世界に広がっていて、現在までに日本でも6地域(島原半島、室戸、隠岐、山陰海岸、糸魚川、洞爺湖有珠山)が世界ジオパークに認定され、それらを含む32地域が日本ジオパークに認定されていて、生徒・学生・一般市民の自然環境や防災などに関する教育と地域経済の振興に貢献している。ジオパークは、従来の「自然保護・開発規制型」の国立公園とは異なり、また「歴史的・社会的な知名度」を重視する「世界遺産」とも違って、学問的テーマとストーリーをもつ「学習型」の自然・文化遺産の組織として、その価値が社会一般に理解されはじめている。ジオパークは韓国・台湾にも設置されているが、モンゴルやロシア東部ではまだである。
モンゴルは内陸国であるが、古生代には大きな海洋が広がっていた地域であり、古生代末期にシベリアと北中国の大陸が衝突し、造山運動によって陸化した。さらに新しい時代の火山岩や活断層もあって、このような地質発達史を反映した非常に変化に富む地形・地質が分布している。一方、ロシア東部の海岸沿いは日本と同様に環太平洋造山帯に属し、火山、活断層、付加体などに富み、日本人には親しみのある地形・地質が分布していて、見どころが多い。そしてこれらの地域は動植物の生態系の面からみても興味深く、人間の歴史・文化の面でも独自性と世界的な重要性を持ち、これらもジオパークを組織する上で重要な要素である。モンゴル・ロシア東部とも交通が未発達で、現地へのアクセスや滞在施設・移動手段の確保が問題であるが、ジオパークの可能性が高まれば、インフラ整備の呼び水になることも考えられる。本研究では、モンゴル及びロシア東部について、学問的・客観的な視点からジオパークの可能性がある地域を絞り込み、それらの調査・研究を行うことを目的とする。
ロシア沿海州の氷結した河川 |
ロシア沿海州のチタン鉱山の調査 |
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ロシアシベリア北部ビリビノ付近の地質調査の様子 |
ロシアチュコートカ自治区ペクルニー山地調査の様子 |
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