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研究題目
モンゴルの都市居住における住まいと近隣の空間構造

研究内容
 本研究では体制転換後の人口の急増によって大きく変化した首都ウランバートル市のゲル地区(遊牧民の伝統的な移動式天幕「ゲル」に定住する人々の地区)における住まいと近隣関係の調査を通じて、同地区に固有の空間構造を明らかにすることを目指す。
 市場経済化後のモンゴルでは、体制崩壊後の社会システムの変容に起因する環境問題が深刻化している。ウランバートルでは地域の住民組織が解体され、つづく地方からの大規模な人口流入によって都市近郊の環境は大きく悪化した。とりわけ市街地周辺部に広がる「ゲル地区」の家庭から排出される煤煙を要因とする大気汚染や土壌汚染の問題は深刻である。同市ではこれら都市環境問題の解決をめざして大規模なインフラ開発を含む都市計画が開始されているが、その解決には時間がかかることが予想される。
 本研究では、ゲル地区の住まいを固有の居住実践からなるヴァナキュラーな建築空間としてとらえ、その構成要素を明らかにすることで、都市環境を改善する方途を探りたい。その際、本研究はゲル地区がモンゴルの伝統的生活と近代的都市管理が混淆する特徴をもつことに注目する。ゲル地区の住まいは、モンゴルの伝統的な都市居住の形態を保存する一方で、社会主義体制下の都市建設、市場経済化後の土地私有化によって大きく変容している。ゲル地区をモンゴル社会の歴史的な変遷が表現された空間としてとらえることで、都市計画が顧みることのないゲル地区の住まいの歴史文化的な固有性の中に都市環境改善の手がかりを見出す。
 本研究は複数の専門分野の観点によってゲル地区の空間を総合的に把握し、その固有性のなかに問題解決の方策を検討する。具体的には、本研究が各共同研究者と連携して実施する研究内容は以下のとおりである。(1)ゲル地区における近隣への認識・近隣住民との関係の空間的範囲の解明、(2)ゲル地区の住居および住区の空間を構成する物質的要素・社会制度的要素の特定、(3)18世紀から現在に至る都市の住民及び住居管理の歴史的変遷の解明。
 以上の研究について、2017年2月に東北アジア研究センターにおいて公開研究集会を実施し、研究成果を報告するとともに、同センターにおいて情報交換を実施することで研究ネットワークの構築を行う。

研究期間
2016年度~2016年度

研究組織
氏名 所属
滝口 良 北海道大学大学院文学研究科
八尾 廣 東京工芸大学工学部
坂本 剛 名古屋産業大学環境情報ビジネス学
佐藤 憲行 復旦大学中国歴史地理研究所
松宮 邑子 明治大学大学院文学研究科
ガンゾリグ ロブサンジャムツ 東京大学大学院工学研究科
岡 洋樹 東北大学東北アジア研究センター


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