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研究題目
オーラルヒストリーによる旧ソ連ロシア語系住民の口頭言語と対ソ・対露認識の研究

研究内容
 旧ソ連では人々の遠方への移住が繰り返し起きた。その内にはスターリンによる強制移住のように民族全体に対する不当な刑罰であるものも、また独ソ戦やフルシチョフ期の誤った農業政策による飢餓によるものもあり、さらに政治的迫害から逃れるためにソ連内の遠隔地に逃れる者もいた。また他方では1966年タシケント地震の後に新市街を建設した赤色労働者のように積極的動機で遠方に赴任して定着する者もいた。ソ連崩壊後も住民の移動は続いており、そのため中央アジアとカフカースの諸国ではロシア語単一話者の住民が著しく減少した。しかし、この移住は必ずしも民族間対立によるものではない。中央アジア諸国にはロシア人差別は存在せず、また、出国する者はロシア人だけではなく、当該国の現支配民族の者も数多くいるのである。この事実が示す通り、出国の原因は、ほかならぬ経済苦によるものである。また、ソ連崩壊から26年を経てなおそこに居住し続けている白人系住民は自らの民族籍がロシア人であったとしてもロシアのロシア人を良く思わず、「モスクワ人は嫌いだ。もし移住するとしてもモスクワへは行かない。カナダの方がましだ」、「ロシアのロシア人はあまりに粗野だ。他人への思いやりがない」などと放言するほどに「現地民族化」しつつある。ロシア外のロシア語単一話者がディアスポラ化の途上にあるとすればその生活文化と言語にロシアのロシア人とは違った特徴が現れるのは当然だが、ロシアのロシア人はそれを嫌い、見下す。それゆえにさらに中央アジアのロシア人はロシアのロシア人に反感を持つのである。本研究では旧ソ連内のロシア語単一話者の人々を「ロシア語系住民」と呼び、中央アジア、カフカース、バルト3国、シベリアに加え、ロシア外からの「再移住者」が多いクラスノダールにおいて生活史についてのオーラルヒストリーを採取し、分析することにより彼らのロシア語と生活文化の変遷を研究する。

研究期間
2017年度~2019年度

研究組織
氏名 所属
柳田 賢二 東北アジア研究センター
中村 唯史 京都大学
楯岡 求美 東京大学
堀口 大樹 岩手大学
毛利 公美 東京大学


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