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研究題目
根室半島~歯舞群島・色丹島の前弧マグマがもたらす地域環境システム

研究内容
 北海道東部では、千島列島から知床~大雪山にかけて太平洋プレート沈み込みに伴う火山弧が発達する。プレート沈み込み帯の海溝での巨大地震や火山弧の形成は、日本列島の発達過程における典型例として位置づけられるが、その火山弧と海溝の間の冷たい領域「前弧」である根室半島・浜中町から北方領土の歯舞群島・色丹島にかけて、なぜかマグマ活動が確認される。火山弧と海溝の間の冷たい領域にはマグマが存在し得ない場所と考えられ、このような事例は世界に類を見ない。また、この地質が原因で本地域は極めて希有な自然環境と生態を持ち合わせた独特のシステムが存在する。
 これら海底火山活動の岩石は海岸沿いに隆起して露出し、その硬い岩質が原因で削剥を免れ、通常は海底に没するはずの前弧が陸化している原因となっており、各所で岬を形成している。北方領土の歯舞群島も同様で、海岸沿いには数mから数10 m程度の火山岩が露出する崖で構成される一方、内陸部は山岳地帯が無い緩やかな台地が広がり、本地域独特の風土を生み出している。この特徴により、地形を生かした酪農や漁業拠点、アイヌ民族のチャシなど、根室・歯舞群島共通の社会産業が歴史的に支えられてきた経緯がある。本研究は、それら本地域の特異性から地質–地形–産業–文化間のシステムを明らかにする。
 本研究では更に、地質・地形・考古学による現地調査と、それらを基に一般向けの地質図を作成し、地域に提案する。例えば、自然体験観光のルートでは、昭和期の遺構や野鳥や野草の観察などが組み込まれているが、ここに崖に見られる世界でも希有な海底火山活動の地質情報を取り入れることでよりその魅力は増し、地質基盤から自然環境保全を理解するきっかけとなる。

研究期間
2017年度~2018年度

研究組織
氏名 所属
平野 直人 東北アジア研究センター
山本 順司 北海道大学総合博物館
成瀬 元 京都大学
Daniel Pastor Galan 東北アジア研究センター・JSPS研究員
辻󠄀森 樹 東北アジア研究センター


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