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研究題目
東北アジアの地質的多様性に対する「石」文化の技術的適応

研究内容
【目的】東北アジアの先史「石」文化は、多様な地質学的環境(「石材環境」)を背景とし、異なる「石」文化の接触によって形成されてきた。こうした文化形成プロセスの理解を目指し、東北アジア研究センター公募型共同研究の支援を受けた2016・17年度は旧石器時代の韓半島および日本列島で用いられた着柄用の抉りを持つ基部加工石器の形態分析と石材調査を行った。その結果、韓半島から日本列島へと石器形態のコンセプトが伝播する一方で、サイズの大型化と利用形態の多様化が示唆された。両地域間では石器製作に利用可能な石材の質的・量的差異があることが調査によって確認され、これらが石器製作時の技術に対して大きな制約となった可能性が指摘できる。
本年度の目的は、石材環境による石器製作への技術的制約が、「石」文化の形成や伝播の過程においてどのような影響を持つのかについて更なる知見を得ることである。そこで、その他の条件においても基部加工石器において示唆されたような適応がみられるかを検討するため、その後に両地域で用いられた細石刃を対象に加える。細石刃は角製の槍先などに埋め込まれる小型石器であり、地質環境が多様な東北アジア全域に分布している。このことは文化伝播によるものと解釈されており、その過程での地質環境への適応を追うことができる。基部加工石器と細石刃の「石」文化は遊動性が異なることが指摘されており、石材環境への適応に及ぼす影響を検討するのに適した資料であるといえる。
【方法】韓半島南部および日本列島から出土した、後期旧石器時代(約4万~1.5万年前)の基部加工石器および細石刃石器群を対象とする。①石器の形態・製作技術・機能・利用石材の分析と、合わせて②韓半島における遺跡周辺の石材環境調査、③石器石材の物性分析を実施する。
【期待される成果】韓半島・日本列島における地質環境の多様性と、「石」文化の関係性について更なる知見を得ることができる。また、基部加工石器と細石刃の分析結果を組み合わせることで、より多角的な視点で東北アジアの地質的多様性と「石」文化の相互作用を捉えることができる。
【共同研究の理由】関連ユニットは、考古資料に対して地質学からの分析手法を本研究に与える。また、本研究からは、考古学・人類学的視点からの解釈を通し、関連ユニットが目指す「石」文化の共通性の理解に寄与できる。

研究期間
2018年度~2018年度

研究組織
氏名 所属
洪 惠媛 東北大学大学院文学研究科
青木 要祐 東北大学大学院文学研究科
熊谷 亮介 東北大学大学院文学研究科
田村 光平 東北大学学際科学フロンティア研究所
阿子島 香 東北大学大学院文学研究科
辻󠄀森 樹 東北アジア研究センター


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